SNS社会の闇

会ってもいないのに簡単に相手のことを色々知ることができる。

最初に共感や褒め言葉などがあると
ついつい心を開けてワッとやりとりする。

けど、その人の素性はほんとのところわからない。

やりとりだけが深くなったり
リアル関係なら言わないことも軽く言えてしまったり。

会わないままやりとりだけが進む。

それは手すりと足元の速度が合わないエスカレーターみたい。

ちょっとしたすれ違いや誤解
既読スルーとかいいね!などの反応とか
コメントの捉え方によっても
ほんのささいなことで摩擦は起きる。

憎悪も生まれる。

自覚のないままに生み出されるようなものもあるだろう。

会わずして深い内容だけが知り合える。

リアルならもっと慎重になれる。
相手の顔をみて少しずつ出していける。
何か誤解や嫌な気分があっても会えば解消できる。

会わないままに意見対立やシェアする記事の対立…
ほんのささいなところからでも会わない相手の方が憎しみは湧きやすい。

それは芸能人に似てる。
芸能人の話となると、毒舌になりやすい。
勝手に決めつけたり軽蔑したり。

会ったことがないから、情が沸かない。
沸かないから好き放題に言えてしまう。

会っているのか、頻繁に会っているのか、、
会うということがあらゆる緩和やブレーキになる。

会っていても話すこともなければ目も合わない、というのはまた一方的な思い込みに走りやすい。

便利な世の中になったけど
相手に確認をとるという行為がとても重いものになってきている。

仕事でならどうしようもない。
それでもやはり客との関わり合い、交渉…が最低限だったり、なるべく減らしたり…という傾向があると思う。

客側もなるべく話したくなかったり、会いたくなかったり…関わり合いを避ける傾向にあると思う。

人との関わり合いがなるべく少なくなるべく短くなるべく軽くなるべく楽に…そんな風潮を感じる。

そして相手に直接訊かない分だけ
自分で勝手に判断する。

それによって勝手に沈んだり
勝手にキレたり。

人間関係ほど不便を感じるものはないのかもしれない。

不便、効率が悪い、手間、めんどくさい…

便利で楽な関わり合いを持とうとする。
けど、それがまた苦難のもと。

人間って便利でも楽でもないから。
人間って軽くもないし
いいとこだけとか使い捨てにならないから。

だけどたったひとりでも心ゆるせる人があればいい。とことん関係を煮詰めていってもさほど苦しくない縁はひとつくらいは人生のどこかで見つかればいいな。だれにでも必ずひとつは見つかればいい。